「ゴルフはマナーが大切と聞いて不安」
「初心者が必ず押さえるべきマナーはある?」
などと考えていませんか。
ゴルフは「紳士淑女のスポーツ」とも言われており、プレー内容以上にマナーやエチケットが重んじられます。
仲間内でのゴルフの場合であれば、細かいマナーを気にしない方もいます。しかし、上司や取引先等とのラウンドでマナー違反をしてしまうと、不快な思いをさせてしまう恐れもあるのです。
反対に、しっかりとマナーを守ってプレーができれば一目置かれる存在になれるかもしれません。
そこで当記事では、ゴルフ場で最低限守るべきマナーを場面別でまとめました。
ゴルフのマナーをマスターして、自分も相手も気持ちよくプレーできるようにしましょう。
プレー時間外でのマナー
ゴルフのマナーはプレー中のものだけではありません。ゴルフ場の敷地に足を踏み入れた瞬間から守るべきマナーがあるのです。
ここではプレー時間外のマナーを3つ解説します。
服装のマナー
ゴルフ場ではドレスコードが定められています。ゴルフ場に相応しいか否かは「ホテルのフロントに行く格好として相応しいかどうか」で判断すると良いでしょう。
基本的に以下のような服装は、どのようなゴルフ場であってもNGです。
・Tシャツ
・タンクトップ
・ジャージ
・ジーンズ
・サンダル
・ヒール
・露出の激しい服装
他にも、クラブハウスに入る際は、帽子やサングラス等を外すようにしましょう。
また、現在は昔に比べて服装の制限が簡易的なものになっているものの、名門と言われるゴルフ場では変わらず厳しい制限が定められています。上記のNG服装の制限だけではなく、ジャケット着用の義務等です。
公式ページでドレスコードの指定がされているため、不安な場合は確認すると良いでしょう。
時間に余裕を持って行動する
ゴルフ場では(ゴルフ場に限らずですが)時間に余裕を持って行動しましょう。
ゴルフはスタート時間が分単位で定められているため、時間に遅れると多くの人に迷惑がかかってしまいます。もし競技であれば失格となる可能性もあるのです。
そのため、スタートの10分前にはティーグラウンド付近に集まることがマナーです。
逆算していくと、遅くても30~40分前にはフロントで受付をする必要があります。
ラウンド前にパッティングやショットの練習を行う場合は、1~2時間早めの到着で、しっかりとしたラウンド準備ができるでしょう。
クラブハウスに入る際は、シューズやズボンの汚れを落とす
ラウンド前の練習や前半のラウンドが終わり、クラブハウス内に戻る際は、スパイクやズボンに付いている芝や土の汚れを落としましょう。
クラブハウスの入り口付近には、シューズ等の汚れを風圧で落とす「エアガン」が設置されています。エアガンを使用して、シューズ等に汚れが付いていない状態でクラブハウスに入ることが大切です。
コース全体でのマナー
自分の組はもちろん、前後の組のプレーヤーも快適にラウンドができるように、コース上でのマナーを覚える必要があります。
ここでは、コース全体でのマナーを解説します。
スロープレーにならないように気を付ける
ラウンド中は常に、スロープレーにならないように意識しましょう。
スロープレーとはその名の通り、プレーに時間が掛かりすぎている状態です。スロープレーとなると、「後続の組を待たせる」「午後のスタート時間に影響する」するなど、多くの方に迷惑がかかります。
ラウンド時間の目安は、ハーフで概ね2時間から2時間15分程度です。
しかし、初心者の場合は、打つ打数が他の人よりも多いため、決して時間に余裕があるとは言えません。それでも、スロープレーにならないように意識することで、大幅にプレー時間を短縮できます。
それでは、スロープレーにならないようにするには何を意識したら良いのでしょうか。
クラブを複数本持って移動する
ショットに向かう際は、クラブを複数本持って歩くようにしましょう。ボールの下に行ってから「思ったより距離がある」などと言ってクラブをカートまで持ちに行っては大幅なタイムロスになるためです。
多くの場合、クラブは3本程度持っていく方が多いです。イメージとしては「一目7番アイアンの距離だから、6,7,8番アイアンを持っていく」等です。
また、林の中など、残りの距離やライが不明な場合は7,9,P等を持っていくことが考えられます。
予備のボールを持って移動する
OBに備えて、常に予備のボールをポケットに入れておきましょう。OBを打った際に一日カートに戻っていては時間のロスとなるためです。
その際、腰に付けるボールケース等があれば非常に便利です。
また、カートに戻った際に、すぐにボールの補充ができるよう、キャディバッグ内の整理もしておきましょう。他にも、カートの籠の中にいくつかボールを入れておくことも大変有効です。
素振りをしすぎない
ショットのイメージを出すために何度も素振りをする人もいますが、素振りのし過ぎには注意が必要です。1回の素振りは数秒で終わりますが、それが積もりに積もるとスロープレーの原因となります。
そのため、素振りの数は概ね2回を目安としましょう。
もちろん、他の人のショットを待っている際はゆっくり素振りをしても大丈夫ですよ。
ボールの位置が近くの場合はカートに乗らない
初心者のころは「ショットでチョロをして、20~30ヤードしか転がらなかった」という場合も多いです。
そのような場合は、わざわざカートに乗らずに、ボールの位置まで直行しましょう。
もしティーショットを失敗した場合は、すぐにカートに戻ってクラブを持ち換えて、そのままボールに向かうと良いでしょう。
後続の組に注意を払う
ラウンド中は後続の組の状況にも気を払いましょう。
例えば、ホールアウト時に後続の組がグリーンを狙っている場合、パターをカートに仕舞わずに手に持ったまま次のコースに行くなどで時間の短縮に努めましょう。
前の組のプレーを待つ立場になると、その時間が異様に長く感じるため、後続の組が気持ちよくプレーできるようにする気遣いとしても非常に重要です。
他の人のショットの邪魔をしない
他の人がアドレスを取ったら、ショットの邪魔になる行動をしないようにしましょう。具体的には以下のような行動を意識します。
・話声が大きな音を立てない
・ショットをしている方の前後に立たない
・自分の影が視界やラインに入らないようにする
ゴルフでは集中力が非常に重要となるため、最大限に集中できる環境となるように心掛けることで、より楽しく、良いスコアでラウンドすることができるでしょう。
隣のホールに打ち込んだら「ファー!」と叫ぶ
万が一、隣のホールにボールを打ち込んでしまった際はすぐに「ファー!」と叫んでください。隣のホールの人へ危険を知らせる合図となります。
最初は恥ずかしいと感じる方もいますが、ゴルフボールが顔に当たって大怪我をしたという事故も起こり得るので、安全面を配慮した際に必ず行うべき行動です。
これは、自身のボールだけではなく、同伴者のショットが隣のホールに行ってしまった場合にも行いましょう。
前の組に打ち込まない
前述した通り、ゴルフボールが直接身体に当たってしまうと、大怪我をする原因ともなります。
そのため、前の組にボールを打ち込むことは決してしないようにしましょう。
具体的には「ティーショット時、セカンド地点に前の組がいたら待つ」「グリーンを狙う際、グリーンに人がいたら待つ」などです。とにかく、自分が打とうとしているクラブで前方の組の位置まで届く可能性がある場合はショットをしないことを心がけましょう。
反対に言えば「自分の飛距離や、このクラブではどんなにナイスショットしても届かない」という場合にのみ打つようにしましょう。
目土をする
ゴルフ場を保護するために「目土」も大切なマナーです。
目土とは、フェアウェイ上でショットをした際に、芝を抉ったことでできたディボット穴を埋めるための土です。
後続の人からしても、折角ナイスショットしたボールがディボット穴に入っていたらブルーな気持ちになってしまいますよね。
通常、カートの後ろに目土袋という、目土が入った袋があるため、これを利用してディボット穴を埋めるようにしましょう。
目土については以下の記事で詳細に解説しています。詳しく理解したい方はぜひご覧ください。
グリーン上でのマナー
グリーン上のプレーは特にスコアに直結しやすく、芝のメンテナンスも繊細に行われています。
そのため、ゴルフ場を傷付けず、他者のプレーの妨げにならないように、グリーン上で守るべきマナーがいくつかあります。
ここでは、グリーン上のマナーを6つ解説します。
他人のラインを踏まない
グリーン上では他人のパッティングラインを踏まないようにしましょう。
パッティングラインとは、グリーン上のボールの位置から、カップの位置を結んだ軌道のことです。グリーンの傾斜や芝目によってラインは変化します。
そして、このラインをスパイクで踏んでしまうと、グリーンにスパイク跡が付き、転がり方に影響が出てしまう場合があるのです。
スコアに直結する繊細なショットであるパッティングで、最大限のパフォーマンスを発揮してもらうためにも、他人のラインを意識してプレーをしましょう。
グリーン上を走らない
グリーンは非常に繊細なため、すぐに傷がついてしまいます。
グリーン上を走ってしまうと、スパイクによってグリーンが傷付く恐れがあります。そうなると、ゴルフ場保護の観点からも、パッティングのラインの観点からも悪影響を及ぼすため、どんなに急いでいてもグリーン上では走らないようにしましょう。
当たり前ですが、グリーン上で飛び跳ねる行動もNGです。パーを取った際や、ロングパットを決めた際など、喜びから思わず飛び跳ねてしまう方もいるため注意が必要です。
グリーン上にクラブを置かない
アプローチ後など、クラブを持ったままグリーンに行く場合も多いですが、クラブを置く際はグリーンの外に置くようにしましょう。
グリーンが傷付く危険性があるためです。
また、ホールアウト後にクラブ忘れがないように、カート方面にクラブを置くのがベストです。
グリーン上にピンを置かない
可能であるならば、ピンを外す際、グリーン外に置くようにしましょう。
ピンが地面に当たることによってグリーンが傷付く恐れがあるためです。
しかし、カップがグリーンの中心にある場合など、グリーン外に置くのが難しい場合もあるでしょう。その場合は、グリーンに傷を付けないように注意しながら取り扱うことが大切です。
ボールマークを直す
グリーンを保護するために、グリーン上のボールマークは直すようにしましょう。
ボールマークとは、ボールが着弾した際にできるグリーン上の凹みです。セカンドショットでナイスオンをした際等にできます。
ボールマークを直す際は「グリーンフォーク」という道具を使います。
グリーンフォークは簡易的な物であれば、ゴルフ場に備え付けられていることが多いため、ラウンド開始前には持っておくようにしましょう。
カップの縁を踏まない
グリーンの中でも特にカップの周りは傷付きやすいです。
そのため、カップの周りはスパイクで踏まないようにしましょう。
カップ周りに傷が付いていると、入るか否かの瀬戸際のパッティングが外れてしまう場合もあります。
そして(マナーとは少し違いますが)グリーン周りで起こり得る失敗が「クラブ忘れ」です。以下の記事ではクラブ忘れをした際の対処法や忘れないためのポイントを解説しているため是非ご覧ください。
バンカーでのマナー
そこまで多くはありませんが、バンカー内でも意識するべきことがあります。
ここでは、バンカーでのマナーを解説します。
バンカーショット後は砂をならす
バンカーショットを終えたら、備え付けられているレーキを使って砂をならしましょう。
ショットの跡や自分の足跡が無いことを確認してから次のプレーに移ることが大切です。
低い所から入り、低い所から出る
バンカーショットの際は、低い所から入り、低い所から出ましょう。
バンカーの高い所は、低い所と比較して崩れやすく、足を滑らせた際に大変危険です。
また、出入りを同じところから行うことによって、ならす範囲も狭まるという点もポイントです。
バンカーショットに苦手意識を持つゴルファーは非常に多いです。以下の記事では、バンカーショットが簡単にウェッジを紹介しているため是非ご覧ください。
余裕があったらやっておきたい気遣い3選
初心者の内は自分のプレーで精一杯になってしまうでしょう。
しかし、少しずつプレーに慣れてきたら、もう少し広い範囲で周りへの気遣いを行うことも大切です。
ここでは、余裕があったらやっておきたい気遣いを3つ解説します。
先にグリーン乗ったら全員のパターを持っていく
もし、ナイスショットをして周りの方よりも先にグリーンに乗ったら、自分の分だけでなく、全員分のパターをグリーンまで持っていきましょう。
他のプレーヤーがパターを取りにカートに戻る必要が無いため、プレー時間の短縮にも繋がります。
カートの後方には、パターを収納する共有部分があるため、そこにあるパターを全て持っていくイメージです。
この際、ボールを拭く用の濡れタオルも一緒に持っていくと尚良いです。
ボール探しを手伝おう
他のプレーヤーがボールを探していたら、自分も一緒になってボールを探しましょう。
ボールを探せる時間は3分と決まっており、それを超えると紛失球となってしまいます。
プライベートのゴルフではそこまで厳密に行わない方も多いですが、スロープレー防止の観点から見ても全員でボールを探すのが理想です。
また、ボール探しをスムーズにするためにも、他の人のショットはしっかりと見ておくことも大切です。
ホールアウト後は他の人のクラブも拾ってあげよう
ホールアウトしてカートに戻る際は、自分のクラブだけでなく、他の人のクラブも一緒に拾って戻りましょう。
クラブ忘れを防ぐことが可能となり、気持ち良い気分でプレーができます。
なお、万が一クラブ忘れに気付いた場合は、後続の組が拾ってくれている可能性があります。
後続の組がいない場合は、ラウンド終了後に「〇番のホールに〇番のクラブを忘れた」とマスター室へ伝えればクラブを探しに行ってくれます。
まとめ
ゴルフは紳士淑女のスポーツを言われるように、マナーやエチケットが重んじられています。
同伴者もちろん、前後の組や、ゴルフ場のスタッフ全員が気持ちよくゴルフをできるように、マナーを覚え、それを実践しましょう。
当記事では、ゴルフ場で最低限守りたいマナーを解説したため、次のラウンドへ向けて知識を蓄えてみてはいかがでしょうか。
また、以下の記事では、初心者のドライバー選びについて解説しています。おすすめドライバーもピックアップしているため是非ご覧ください。
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