「ゴルフ初心者はどんなドライバーを選ぶべき?」
「初心者だから簡単なドライバーを使いたい」
などと考えていませんか。
ゴルフの花形的クラブのドライバーですが、各モデルの性能は多岐に渡ります。
正しい知識を得ずにドライバー選びをしてしまうと、自分に合わない性能のクラブを使用する羽目になる場合も。その結果、最大のパフォーマンスを発揮できない可能性があります。
当記事では、ドライバー選びのポイントや初心者におすすめのドライバー9選を解説しています。
自分に合ったドライバーを見つけてゴルフのスコアアップを目指しましょう。
初心者のドライバー選びの落とし穴
初心者ゴルファーで、ドライバーの各種性能を正しく理解している人は決して多くありません。
そのため、知識のある方と一緒にドライバー選びができれば理想です。
一方で、自分一人でクラブを選びを行う場合、何を基準に選ぶべきか悩んでしまう方も多いです。
そこで、初心者がやってはいけないドライバーを選び方を紹介します。
プロゴルファーと同じモデルを購入する
「プロゴルファーが使うモデルならば確実な性能を持っている」と考える方も多いです。しかし、初心者がプロと同じモデルのドライバーを購入することはおすすめしません。
なぜなら、プロゴルファーが使用するモデルは、初心者にとって難易度が高い傾向にあるためです。
プロゴルファーが使うドライバーは操作性に優れており、思い描いたボールの弾道を打ちやすい性能の場合が多いです。
しかし一方で、常に安定したボールを打つことは難しく、自身のスイングが確立されていない初心者には使いこなせない可能性があります。
確かにプロの使用モデルは高性能ですが、自身のスイングにマッチしていないケースが多いため注意しましょう。
とにかく飛距離が出ると言われているモデルを購入する
「ドライバー=飛距離が出る」というイメージから、何よりも飛距離性能を重視したい方は多いです。
しかし、飛距離だけを追い求めたドライバー選びには注意が必要です。
一概に飛距離性能が高いと言っても、飛距離が出る理由は様々です。
例えば「高反発だから飛ぶ」と評価されているドライバーは、標準的なヘッドスピードの方には良いですが、ヘッドスピードが速いハードヒッターが使うとスピン量が増えすぎて、逆に飛ばない可能性が出てきます。
他にも「低スピンモデルから飛ぶ」「長尺ドライバーだから飛ぶ」といったモデルもあります。
低スピンモデルはヘッドスピードが速い方向けのため、初心者が使うと「スピンが少なすぎてボールが上がらない」「サイドスピンが増えすぎて極端なスライスが出る」などのミスショットに繋がるため注意が必要です。
また、長尺ドライバーは遠心力を多く利用できるため、理論上は飛距離が出ます。しかし、確実にインパクトを行う難易度が上がり「打点が合わずに飛距離ロス」「そもそも真っすぐ飛ばない」などどの原因となる場合も。そのため、こちらも中級者~上級者向けのクラブと言えるでしょう。
このように、ドライバー選びの際に飛距離に拘るのは良いことですが、あくまでも「初心者でも安定して飛距離が伸びるか否か」を念頭に置いて選択しましょう。
とにかく安いモデルを購入する
「性能の違いが分からないからとにかく安いドライバーを選ぼう」といった方も存在します。
しかし、安さだけに着目したドライバー選びにも注意が必要です。なぜなら、極端に安いドライバーは多くの場合「何世代も前のモデルである」ためです。
現在、ゴルフ業界の技術進歩は凄まじく、年々ドライバーの性能は向上しています。何世代も前のモデルの場合、クラブの寛容性や飛距離性能で劣る可能性があるのです。
ゴルフを始めたばかりの段階では、性能の違いを感じるのは難しいですが、上達するとショットに性能の違いが顕著に表れます。
最初に安いドライバーを買って、後からより性能の高いドライバーを買うと二度手間になる場合もあります。そのため、最初から一定のスペックを持つドライバーの購入も非常に有力です。
初心者はどのようなドライバーを選んだらよい?
上記では、初心者のドライバー選びにおいて、間違った選び方を解説しました。それでは、初心者はどのようなドライバーを選べばよいのでしょうか。
初心者のドライバーショットで多いミスは「打点が安定せず、飛距離が低下し弾道も不安定」「弾道が極端なスライス」です。
そのため、これらを補う「打点が安定しなくても、打球が安定する」「捕まった(ドロー系)ボールが出やすい」などのドライバー選びがおすすめです。
また、上記の特徴を持ったドライバーは「操作性が良くない(繊細にボールをコントロールすることは難しい)」というデメリットも。しかし操作性を求めるのは主に上級者のため、初心者の方にとっては大きなデメリットにならないでしょう。
初心者がドライバーショットを上達させるにはゴルフレッスンの活用がおすすめです。初心者の方がゴルフレッスンを活用すべき理由を以下の記事で解説しているため、ぜひご覧ください。
ゴルフ初心者がドライバーを選ぶ際のポイントとは
「初心者向けのドライバーの特徴は分かった。どのようにして判別するの?」と思った方も多いでしょう。
一言でドライバーと言っても多くの要素から成り立っています。そのため、各要素を押さえたクラブ選びが重要です。
ここでは、ゴルフ初心者のドライバー選びで着目すべきポイントを解説します。
ヘッド体積が大きいドライバー
ドライバーのヘッド体積(ヘッドの大きさ)は様々です。その中でも、初心者はヘッド体積が大きいドライバーがおすすめです。
ドライバーのヘッド体積の上限は460ccと定められています。初心者は、この「460cc」のドライバーを選択しましょう。
460ccのドライバーは現在のクラブ市場において最も主流な設計のため、数多くの商品が販売されています。
大きいヘッドのドライバーのメリットは以下の4つです。
・ヘッドが大きいためインパクトゾーンが広い
・慣性モーメントが大きく、ミスショットに強い
・重心距離が長いため、ボールが上がりやすい
・ヘッドが大きいため、しっかりと捕えるイメージが湧く
つまり、大きいヘッドのドライバーを使えば「多少のミスショットもクラブの性能でカバーし、高弾道のボールを打ちやすくなる」のです。
ライ角が大きいドライバー
「ライ角」とは、クラブのソール面を地面に置いたときの、シャフトと地面の角度を言います。
ライ角はクラブの長さによって変わりますが、ドライバーの場合は58度前後が一般的です。
ライ角が大きいと「アップライト」なドライバー、小さいと「フラット」なドライバーと言われます。
そして、ゴルフ初心者の方はライ角がアップライトなドライバーがおすすめです。
理由は「捕まったボールを打ちやすいため」です。
アップライトなドライバーはヘッドのトゥが浮くため、フェースが左を向きやすくなります。
また、ライ角は身長や腕の長さにも影響します。
身長が高い人ほどボールと身体の距離が遠いためアップライトなドライバーがおすすめ。一方で身長が小さい人ほどボールとの距離が近いため、フラットなドライバーが選択おすすめです。
長さの短いドライバー
一般的には、ドライバーの長さは短い方が簡単です。
身体とボールの位置が近いため「芯でボールと捉えやすくなる」原理です。
一方でクラブが短いと遠心力が使えないため、理論上は飛距離が落ちます。しかし、初心者の多くは長いドライバーを使って芯で捉えることは難しく、短いドライバーよりも飛ばないケースは多々あります。
長いドライバーだと飛距離が落ちるだけでなく、左右へのミスに繋がる可能性もあるため注意が必要です。
もちろん、最初から通常のドライバーを使って身体に慣らす選択肢もあります。
ドライバーの長さを決めるためにも、クラブは長い方が難しいという知識を持つことが大切です。
初心者に適切なロフト角の選び方
自身のヘッドスピードだけでロフト角の大きさを決める方も多いです。しかし、ロフト角はクラブの難易度に影響を与える点を留意したドライバー選びを行いましょう。
初心者におすすめのロフト角は「ヘッドスピードに対応したロフト角+0.5~1度」です。
理由は以下の2つです。
・ボールが上がりやすくなる
・横への曲がり幅が減少する
ロフト角が大きいほどボールが上がりやすいだけでなく、横への曲がり幅も減少します。
ロフト角が大きいと、それだけバックスピンの量が増加し、それに反比例するようにサイドスピンが減るためです。
そのため、左右へのミスが安定していない初心者は、大きめのロフト角を選ぶと安定したショットに近付くでしょう。
初心者に適切なシャフトの硬さとは?
どれだけ良いヘッドを使っても、シャフトの硬さが合っていなければ良いショットは打てません。
以下にヘッドスピードごとのシャフトの硬さの目安を紹介しているため参考にしてください。
ヘッドスピード | ゴルファーのレベル | シャフトの硬さ |
~34 | 一般的な女性 | L |
31~37 | 一般的な女性 シニア男性等 | A |
35~40 | シニア男性 上級者の女性等 | R |
38~44 | 上級者の女性 一般的な男性等 | SR |
41~50 | 一般的な男性 力のある男性等 | S |
47~ | 力のある男性 ドラコン選手等 | X |
しかし、シャフトの硬さはメーカーが独自に決定しているため、全てが同じ硬さではありません。そのため、上記の表を目安として自信に合ったシャフトを見つけましょう。
その他の性能も重要
ドライバーには上記の性能の他にも、以下のような細かい要素が加わります。
・スピン量
・慣性モーメント
・弾道調節機能(通称カチャカチャ)の有無
ドライバーのスピン量で気を付ける点は「低スピンモデルを選択しない」ことです。初心者の方が低スピンモデルを使うと、ボールに回転がかからず低弾道となりやすいです。結果として飛距離ダウンの原因となります。
また、慣性モーメントは大きいほどミスに強く、安定したボールを打ちやすくなります。初心者向けのモデルのドライバーは、慣性モーメントが大きい傾向にあります。
慣性モーメントの詳しい解説は以下の記事で行っているため、ぜひご覧ください。
他にも、弾道調節機能(カチャカチャ)が付いていると、自身の癖に合わせた細かい設定が可能になります。
初心者におすすめのドライバー9選
ここでは、初心者におすすめのドライバーを9つ紹介します。いずれも上記のポイントを押さえたモデルになっているため、ぜひご覧ください。
G430 SFT ドライバー【PING】
PINGから発売されている「G430 SFTドライバー」の特徴は、ドローバイアス設計です。
ヒール寄りの重心設計と大きめのライ角によって、捕まったボールを実現可能。
また、慣性モーメントも過去最大値になっており、打点がズレやすい初心者でも安定したショットを打ちやすい設計となっています。
標準ロフト角は10.5度ですが、ロフト角/ライ角の調整機能が備わっているため、自信好みのカスタマイズが可能な点もポイントです。
公式サイト | PING |
商品名 | G430 SFT ドライバー |
発売日 | 2022年11月11日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 10.5度 |
ライ角 | 59.5度 |
クラブの長さ | 45.25/45.75/46.0 |
シャフトの硬さ | R/SR/S/X |
BIG BERTHA ドライバー【Callaway】
キャロウェイから発売されている「BIG BERTHA」はスライスを軽減して真っすぐかつ遠くに打てる設計のドライバーです。
60度のライ角を含む最大級のドローバイアス設計となっているため、右へのミスで悩んでいる方にもピッタリ。
更に、AIが設計したフェースによりオフセンターのショットにも強いです。打点がズレても大きな飛距離減少に繋がりにくく、左右への曲がりも減少します。
公式サイト | Callaway |
商品名 | BIG BERTHA ドライバー |
発売日 | 2020年10月9日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 10.5度 |
ライ角 | 60.0度 |
クラブの長さ | 45.5インチ |
シャフトの硬さ | R/SR/S |
DRIVER AKA【ONOFF】
ONOFF(オノフ)から発売されている「DRIVER AKA」は「全芯主義」がコンセプトのドライバー。
高慣性モーメントのヘッドに加えて、フェース面のブレを抑制するシャフトによって、高い直進性を発揮します。
また、61度のアップライト設計やフックフェースによって、つかまりの良さも実現。初心者向けのやさしいクラブとなっています。
更に、パワートレンチが大きく撓む効果により初速が向上。飛距離アップも期待できます。
公式サイト | ONOFF |
商品名 | DRIVER AKA |
発売日 | 2022年3月25日 |
ヘッド体積 | 460 |
ロフト角 | 10.5度/11.5度 |
ライ角 | 61度 |
クラブの長さ | 45.5インチ (フレックスR2のみ45.5インチ) |
シャフトの硬さ | R2/R/SR/S |
egg 44 ドライバー【PRGR】
PRGRから発売の「egg 44 ドライバー」はミート率アップに着目したドライバー。
クラブの長さが44.5インチと短めな点が大きな特徴。ミート率の向上とヘッドスピードのバランスが取れ、高い飛距離性能を発揮できます。
また、PRGR史上最重量のヘッド重量となっている点もポイント。208gの重量によって、ヘッドの重さをボールに伝えられます。
更に、低・深重心設定となっているため、高打ち出しの力強いショットを実現可能です。
公式サイト | PRGR |
商品名 | egg 44 ドライバー |
発売日 | 2021年11月12日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 9.5度/10.5度 |
ライ角 | 59.5度 |
クラブの長さ | 44.5インチ |
シャフトの硬さ | R/SR/S |
B3 DD DRIVER【BRIDGE STONE】
ブリヂストンから発売されている「B3 DD DRIVER」は高弾道かつつかまったボールが打ちやすい点が魅力のドライバー。
また、クラブ総重量が約280gと軽量な点も魅力。非力なゴルファーでも力強いスイングが可能となります。
更に、フェースに薄肉化により、トゥとヒール部分の反発性能の向上を実現。ミスへの許容性が高まり、初速アップに貢献します。
公式サイト | BRIDGE STONE |
商品名 | B3 DD DRIVER |
発売日 | 2022年7月29日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 9.5度/10.5度 |
ライ角 | 59.0度 |
クラブの長さ | 45.75インチ |
シャフトの硬さ | SR/S |
TSR1 DRIVER【Titleist】
タイトリストから発売されているTSR1 DRIVERは振りやすさを追求した軽量設計が特徴のドライバーです。
深重心かつ低重心化も相まって、ヘッドスピード向上や高初速・高打ち出しを実現しました。
更にロフト角、ライ角の調整が16段階で可能。自身のスイングの変化に合わせてクラブを調節でき、上達しても長く使える一本となっています。
公式サイト | Titleist |
商品名 | TSR1 DRIVER |
発売日 | 2023年2月23日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 8.0度/9.0度/10.0度/12.0度 |
ライ角 | 59.0度 |
クラブの長さ | 45.5インチ |
シャフトの硬さ | L/R/SR/S |
ゼクシオ 12 ドライバー【XXIO】
ゼクシオから発売の「ゼクシオ 12 ドライバー」は、ダウンスイング前半の空力をコントロールしてヘッドの挙動を安定させるアクティブウイングが特徴のドライバー。
トップからダウンスイング前半では遠心力とのバランスを取って、ヘッドのブレを抑制。ダウンスイング後半からインパクトでは、フェース角や打点の安定化および適正化を実現します。
また、ゼクシオ独自の「REBOUND FRAME」によって反発エリアの拡大を実現。
更に、軽量化したシャフトの重量をグリップエンド側に配分することで振りやすさも追及しています。
公式サイト | XXIO |
商品名 | ゼクシオ 12 ドライバー |
発売日 | 2021年12月11日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 9.5度/10.5度/11.5度 |
ライ角 | 59.0度 |
クラブの長さ | 45.75インチ |
シャフトの硬さ | R2/R/SR/S |
EPIC MAXドライバー【Callaway】
キャロウェイから発売の「EPIC MAX ドライバー」は高い初速を生み出す飛距離性能と、自然なドローを描くバイアス設計が特徴のドライバーです。
高い慣性モーメントを誇り、無駄なフェースの開閉を抑制。ショットの安定化も達成しています。
更にヘッドの後部には、調節可能な独自のペリメーター・ウェイトを導入。調節によって自身の好みの弾道を実現可能となっています。
公式サイト | Callaway |
商品名 | EPIC MAX ドライバー |
発売日 | 2021年2月19日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 9.0度/10.5度/12度 |
ライ角 | 59.0度 |
クラブの長さ | 45.75インチ |
シャフトの硬さ | R/SR/S |
Z585 ドライバー【SRIXON】
SRIXONのクラブはアスリート向けのクラブが多いことで知られていますが「Z585」は路線変更をし、初心者から上級者まで、幅広い方向けのクラブとなっています。
SRIXONのドライバーに多い右に逃げる設計ではなく、限りなくストレートの軌道を描く設計。また、低重心気味の設計は、高弾道なボールを実現します。
「トッププロが使用するSRIXONに憧れがある」「ある程度上達しても使い続けたい」という方に大変おすすめです。
公式サイト | SRIXON |
商品名 | Z585 ドライバー |
発売日 | 2018年9月22日 |
ヘッド体積 | 460cc |
ロフト角 | 9.5度/10.5度 |
ライ角 | 58.0度 |
クラブの長さ | 45.25インチ |
シャフトの硬さ | R/SR/S |
まとめ
ゴルフの花形とも言えるドライバーですが、知識なしで購入してしまうと思わぬところで失敗をしてしまいます。ドライバーに係る知識を身に付けて、自分に合ったクラブ選びを行いましょう。
当記事では、ドライバーの選び方や初心者におすすめのドライバーを解説しました。
当記事を参考にして、後悔しないドライバー選びを行いましょう。
また、初心者のドライバー選びでは、中古クラブも有力な選択肢です。中には1万円以下で現役並みのパフォーマンスを発揮できるクラブもあるため、気になる方は以下の記事を確認してください。
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