プレーイング4(プレ4)は、ほとんどのゴルフ場で採用されているローカルルールです。ティーショットがOBでも前進して4打目を打てる本ルールは、多くのアマチュアゴルファーの味方といえます。
しかし、プレーイング4の詳細なルールを完全に理解している人は、多くないのではないでしょうか。打数の数え方はもちろん、細かい規則を理解してラウンドに役立てましょう。
本記事では、プレーイング4の意味や目的、規則などを解説するため、ぜひご覧ください。
プレイング4とは
プレイング4(プレーイングフォー)とは、ティーショットがOBになった際に前方の特設ティーから4打目としてプレーを継続できるルールです。プレイング4は、ほぼすべてのゴルフ場のローカルルールとして定められています。
プレイング4の主な目的は、スロープレーの防止です。
正式なルールでは、ティーショットでOBを出したら3打目もしくは暫定球として、同じ場所から打ち直しが必要です。しかし「連続してOBになった」「セカンド地点でボールが見つからず後ろから打ち直し」などが起こるとプレー時間が延び、後続のプレーヤーに迷惑がかかります。
プレイング4を活用すれば、ティーショットがOBだったり、ボールをロストしたりしても、前方から4打目を打てるため、円滑なプレーが可能となります。
プレイング4の特設ティーは残り距離100~150ヤードなど、ティーショットをナイスショットしたような位置に設置されているケースが多いです。一般的なアマチュアゴルファーであれば、その場で3打目を打つよりも有利にラウンドを進められるルールとなっています。
プレイング4からのショットは何打目?|打数の数え方
プレーイング4からのショットは、文字通り「4打目」となります。

「OB後の打ち直しの3打目がナイスショットだった」とイメージするとわかりやすいです!
プレーイング4があるホールはティーイングエリアに看板がある
プレイング4が採用されているホールは、ティーイングエリアに以下のような看板が設置されています。
ティーショットがOBの場合、前方特設ティーよりプレーイング4にてショットしてください
ティーショットがOBの場合、前方特設ティーよりプレーイング4にてプレーすることができる
ティーショットの前に看板を探し、OBを出した際は暫定球を打つのか前進4打でプレーできるのか確認しましょう。
プレイング4の別の呼び方
プレイング4(プレーイング4)は、以下のように呼ばれることがあります。
- 前進4打
- プレ4
- マエヨン
意味は全く同じですが、会話のなかで異なる呼び方が出てくる場合があるので、覚えておくと良いでしょう。
プレイング4は必ず使用しないといけない?
プレイング4を必ず使用する必要があるか否かは、ローカルルールによって異なります。
たとえば、以下のような表記であれば、プレーイング4を使うか、暫定球として3打目を打ち直すかはプレーヤーが選択できると考えられます。
ティーショットがOBの場合、前方特設ティーよりプレーイング4にてプレーすることができる
とはいえ、一般的なアマチュアゴルファーの場合、プレイング4を使ったほうが有利になることが多いです。スロープレーの防止にもつながるので、基本的には前進4打でプレーするのがおすすめです。
一方で、以下のような表記の場合は、プレイング4の利用が推奨されている可能性があります。
ティーショットがOBの場合、前方特設ティーよりプレーイング4にてショットしてください
詳しい規定は、各ゴルフ場のローカルルールによって異なります。
たとえば、デイリー信楽カントリー倶楽部の倶楽部競技概要には、以下の記載があります。
【第1打がアウトオブバウンズ(白杭・黄黒)の場合】
甲賀8番ホール以外の全てのホールにおいて、特設ティーよりプレイング4にてプレーしなければならない。その場合、ティーアップをすることができる。
引用:平日月例杯 | デイリー信楽カントリー倶楽部 | 滋賀県甲賀市信楽町のゴルフ場
プレイング4でのプレーが義務づけられていると解釈できるでしょう。3打目としてティーショットを打ち直すと、誤所からのプレーとみなされる可能性があります。
詳しい規則は、各ゴルフ場で個別に確認すると良いでしょう。
プレイング4からはティーアップができる
プレーイング4の特設ティーからのショットは、通常ティーアップが認められています。

極論をいえば、ロングホールのプレイング4からティーアップしてドライバーを打っても問題ありません!
ゴルフ上級者はティーアップせずに打つ方が多いですが、初心者や中級者であればティーアップした方が打ちやすいでしょう。
プレーイング4を使うのはOBを打って焦っているタイミングかもしれませんが、そのような時こそ落ち着いてティーアップをして、被害を最小限に留める選択肢も有力となります。
ただし、特設ティーではなくドロップゾーンの場合は、ティーアップではなくドロップを行う必要があります。

ドロップゾーンは、池ポチャなどのペナルティーエリアに入ってしまったときに使うのが一般的です!
正式な試合にプレイング4はある?
プレイング4はローカルルールなので、プロの試合はもちろん、アマチュア競技でも正式な試合では使えません。たとえセカンド地点でボールをロストしたとしても、ティーイングエリアに戻って3打目を打ち直す必要があります。
ただし、月例杯などではプレイング4を採用しているゴルフ場もあります。
プレイング4が廃止って本当?
現在はプレーイング4が廃止されているコースが存在します。その背景には、2019年のルール改正で行われたローカルルールへの以下の提案があります。
ローカルルールで定められていれば、ショットが白杭を超えたと思われる位置の至近にボールを出し、2打罰でプレーできる

簡単にいえば「OBを出した際に2打罰を受ければ、横に出して打てる」という提案です!ちなみに、目的は「スロープレーの防止」にあります!
実質的にプレーイング4と同じ役割を果たすため、従来の特設ティーが不要となったわけです。
しかし、本ルールの採用はローカルルールの内容によって異なります。従来通り特設ティーを設置しているゴルフ場も多いため、事前にスコアカードに記載されているローカルルールを確認しましょう。
ショートホールではプレイング3を設置するコースもある
谷や池があるショートホールでは、プレーイング3が設置されているケースがあります。
基本的なルールはプレーイング4と同様で、ティーショットが谷や池に入った場合は前方の特設ティーから3打目としてプレーが可能です。
通常、ティーショットが池(ペナルティエリア)に入った場合は、ティーイングエリアもしくはペナルティエリアを横切った地点から3打目を打つことになります。しかし、プレーイング3が設置されていれば、グリーン手前などの前方から3打目を打てます。
プレーイング4と同様に、ティーイングエリアに看板が立っているため、どのように対処すべきかを確認しましょう。
まとめ
本記事では、ゴルフのプレーイング4の目的やルール、スコアの数え方などを解説しました。
プレーイング4は、ティーショットでOBを出した際に、前方の特設ティーから4打目を打てるローカルルールです。グリーンの近くからティーアップしてボールを打てるため、アマチュアゴルファーの大きな味方となるでしょう。
しかし、詳細なルールは各ゴルフ場のローカルルールによって異なります。プライベートのゴルフであれば、そこまで厳密な処置をしない方も多いですが、事前にスコアカードに記載されているルールを確認してプレーを始めましょう。
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