「ゴルフのグローブを両手に付けている人がいる」
「自分は片手のみの着用だけどどっちが良い?」
などと考えてはいませんか。
多くの方は「ゴルフのグローブは左手のみに着用」と考えています。しかし、両手着用によるメリットも複数あります。
グローブの両手着用で発生する変化を適切に理解して、ゴルフのパフォーマンスアップに繋げましょう。
そこで今回は、ゴルフでグローブを両手に付けるメリット・デメリットを解説しています。最後には両手に着用しているプロゴルファーも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
ゴルフでグローブを着用する理由とは
ゴルフでグローブを付ける主な目的は「グリップの滑りを防止するため」です。
ゴルフのグリップは以下のような要因で、滑りやすくなる場合があります。
・グリップに汗が付着する
・長期間の使用による劣化
スイング中にグリップが滑ってクラブがすっぽ抜けてしまうと、ミスショットに繋がるだけでなく、周りの方に迷惑をかける原因ともなります。
打ちっぱなし場で利用者の練習がストップする場合や、最悪の場合、大怪我に繋がる可能性もあります。
そのため、多くのゴルファーは利き手とは逆の手にグローブを着用して、クラブの滑りを防止しているのです。
また、グローブの着用によって以下のようなメリットも生じます。
・外気による冷えを防げる
・手の痛みを防止できる
・紫外線対策にもなる
ゴルフでグローブを両手に付けるメリット
一般的には利き手とは逆の片手のみに着用されているゴルフのグローブですが、両手に着用するメリットも複数存在します。
ここでは、ゴルフでグローブを両手に付けるメリットを4点解説します。
スイングの安定化に繋がる場合がある
ゴルフでグローブを両手に着用すると、利き手の力によるグリップ力の向上が実現できます。
特に女性や握力の弱い方の場合、片手のみの力ではグリップをしっかりと握れない場合も多いです。その結果、クラブヘッドがブレてミスショットに繋がることも。
そのような方が両手にグローブを着用すれば、グリップ力が上がり、クラブが安定した状態でスイングが可能です。
また、右手のフィット感も向上し、クラブと身体が一体化したスイングにも繋がるため飛距離アップを実現できるケースもあります。
グリップが滑りにくくなる
グローブを両手に着用すれば、グリップの滑りがさらに抑制されます。
片手のみの着用では右手が滑るという意識から、過剰に力が入ってしまう方もいるでしょう。右手に過剰な力が入った結果、アウトサイドインのスイングや、上体が突っ込む原因となるケースもあります。
そこで、両手にグローブを着用することで、右手が滑るという意識を軽減可能です。また、右手と左手の感覚を同じにできるため、右手の過剰な力みが抑制される場合があります。
その結果、左手主導のスイングが定着しやすく、スコアアップが達成できる要因ともなるでしょう。
防寒対策・紫外線対策に繋がる
ゴルフのグローブを両手に着用することで、防寒対策や紫外線対策にも繋がります。
オフシーズンのゴルフで「手がかじかんで力が入らない」などの経験がある方も多いのではないでしょうか。両手に力が入らない状態でスイングしてしまうと、クラブヘッドの軌道が不安定になりミスショットの原因となります。
もちろん、両手にグローブを着用しただけでは完全な防寒対策になりませんが、左手と同じ感覚に維持できるでしょう。
また「右手だけ紫外線を浴びるのが嫌」「ゴルフ焼けが気になる」などの悩みを持つ方も多いです。そのような方は両手にグローブを着用すれば、右手を紫外線から保護できます。
マメができるのを防げる
ゴルフグローブの両手着用によって、マメができるのを防止できます。このメリットは初心者が最も恩恵を受けられます。
ゴルフ初心者の場合は、掌が柔らかく、上級者よりもマメができやすいです。また、スイングが固まっていないことから、本来できない場所にマメができることも。
その際にグローブを両手着用しておけば、グリップとの直接的な摩擦を抑えられて怪我防止に繋がるでしょう。
特に「一気に上達したいから沢山の練習量をこなす」といった方におすすめです。
ゴルフでグローブを両手に付けるデメリット
一方で、ゴルフでグローブの両手に着用すると、デメリットも生じます。
考えられるデメリットは大きく以下の4つです。
グローブの着脱が面倒
頻繁にグローブを外す方の場合は、着脱が面倒になる可能性が高いです。
中・上級者の中には、素手の感覚を大切にしたいという考えから「アプローチやパッティングではグローブを外す」といった方もいるでしょう。
毎ホールグローブを外すと考えると、計18回も着脱する計算です。両手着用にすると、単純にグローブの着脱の手間が倍になります。
スロープレー防止のテキパキとしたプレーを行う場合、慌ただしい作業になる可能性もあるでしょう。結果として集中力の低下や心拍数の増加によって、プレーにミスが出る可能性が生じる点に注意が必要です。
小物の扱いが難しくなる
両手にグローブを着用すると、小物の扱いが難しくなる可能性があります。
例えば「ポケットからティーが中々出ない」「マーカーをすぐに取り出せない」などです。
ゴルフは毎ホール必ずティーやマーカーなどのアイテムを使うため、煩わしくなる可能性が生じるでしょう。
また、スマートフォンの扱いが難しくなる点も難点です。プレー中でも頻繁にスマートフォンを使用する方は、スマホ対応のグローブを使うといった工夫が必要となります。
右手に過度な力感が出る可能性がある
グローブの両手着用には右手のグリップ力が上がるメリットがありますが、一方で右手に過度な力感がある可能性も生じます。
上述した通り、右手の力感が強いとアウトサイドイン軌道や上体が突っ込む原因となる場合も。特に元から力の強い男性ゴルファーは注意が必要です。
パッティングやアプローチの感覚が変わる
ゴルフのグローブを両手に着用すると、パッティングやアプローチの感覚が変わる可能性もあります。
中級者や上級者の場合、ショートゲームで素手の感覚を重視する方も多いです。感覚が直接手のひらに伝わり、繊細なタッチを実現しやすくなるためです。
そのため、右手にグローブを着用してしまうと、感覚を活かしたタッチを出しにくくなる恐れが生じます。
ショートゲームの際は外すといった方法も可能ですが、上記したように着脱の手間が増える点に注意が必要です。
グローブはどの手に付けるべき?
ここまで、ゴルフでグローブを両手に付けるメリット・デメリットを解説しましたが「結局どの手にグローブを付ければよいの?」と感じた方もいるでしょう。
基本的は「左手片手への着用がオーソドックス」「上記のメリット・デメリットも踏まえたうえで両手着用も有効」といった考え方がおすすめです。
左手の片手のみの着用が一般的な理由
左手の片手のみの着用が一般的な主な理由は「ゴルフスイングはグリップエンド側の手に大きな負担がかかるため」です。
また、左手主導のスイングの実現のためにも、左手のグリップが滑らず、適度に力が入る状態が必要となります。
一方で右手は、掌の感覚を繊細に使うために基本的にグローブは着用しません。また、左手に力を入る状態にして、利き手との力のバランスを取る役割もあります。
右手の片手のみの着用は禁止?
グローブは右手のみの着用も禁止ではありません。
しかし、上記した理由からスイングの精度やバランスが崩れる可能性があるため注意が必要です。
たとえ右手主導のスイングをイメージしている場合であっても、左手にはグローブの着用がおすすめです。
素手でのプレーはあり?
ゴルフでは、素手でのプレーもルール上問題ありません。
実際に、上級者やプロゴルファーの中には「ショートゲームやグリーン上は素手でプレーする」といった方も多いです。
また「堀川未来夢プロ」や「エイミー・コガプロ」などは通常のショットから素手でプレーをしています。
常にグローブなしとまでは言いませんが、ショートゲーム時に素手でのショットを試してみるのもおすすめです。
ゴルフのグローブ「両手or片手」使い分けもおすすめ
ゴルフのグローブの両手着用には様々なメリット・デメリットがあります。そのため、状況や時期に応じて使い分けることもおすすめです。
例えば「グリーン周りまでは両手でショートゲームは左手だけ」「冬は防寒対策で両手着用」といった形です。
自分のプレースタイルに合わせてグローブの使い分けができれば、より快適かつハイパフォーマンスなプレーに繋がるでしょう。
グローブを両手に着用しているプロゴルファー
プロゴルファーのほとんどは左手にグローブを着用しています。しかし中には、両手にグローブを着用するプロゴルファーも存在します。
【グローブを両手に着用するプロゴルファー】
中島真弓選手
茂木宏美選手
アーロン・ライ選手
トミー・ゲイニー選手
カール・ペターソン選手 など
男子プロでも両手にグローブを着用している方もいるため「両手グローブは子供や女性向け」といった固定概念は捨てて、自分に合ったスタイルを確立させましょう。
まとめ
今回はゴルフのグローブを両手に着用するメリット・デメリットを解説しました。
グローブを両手着用にすると「グリップ力の向上」「安定性の向上」「防寒・紫外線対策」といったメリットが生じます。右手にグローブを付けるだけでショットの飛距離・安定性が上がる方も存在するでしょう。
一方で、デメリットが生じる可能性がある点も事実です。プレーの快適性やパフォーマンスの低下に繋がる場合もあるため、自分に合ったスタイルを見つけましょう。
中には一流プロでも両手グローブを採用している場合があります。「ゴルフのグローブは左手一本」といった固定概念は捨てて、一度試してみてはいかがでしょうか。
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